カーボンフットプリント
用紙・刷版・インキなどの製造・加工から、印刷・製本・輸送まで。印刷物の製造工程で発生したCO2の排出量合計や1枚あたりのCO2排出量を、料金表でシミュレーションできます。
ムダ紙の削減、インキ使用料の削減、電気の省エネ化、資材・工程・輸送の見直し、カーボンオフセット製品の採用などに取り組み、CO2削減につなげていきます。
シミュレーション方法
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料金表の「CO2排出量」をクリック
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印刷物カーボンフットプリント算出シミュレーションの内訳が表示されます
カーボンフットプリントの概要
カーボンフットプリントは製品のCO2排出量をわかりやすく「見せる化」する仕組みです。弊社では料金表で生産工程等で排出される印刷物1枚(または1部)あたりのCO2排出量をシミュレーション表示しています。
算定基準は弊社印刷工場独自の基準(暫定PCR)で算出し表示しています。そのためあくまでも目安としてご覧ください。算定方法・基準は順次改良を行います。また、印刷物の種類によって算出方法が変わる場合があります。
印刷物カーボンフットプリント 算出シミュレーション用 暫定算出基準
- 用紙
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- 余紙枚数:弊社実測値
- 用紙CO2係数:日本製紙連合会 技術環境部(2019実績)
- 用紙輸送(仕入時)
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- 燃費法:ガソリン2t車、輸送距離33km
- 輸送CO2係数:経済産業省・国土交通省共同ガイドラインより算出(燃料使用量、単位発熱量、排出係数)
- CTP版
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- 1枚あたりCTP版CO2排出量:富士フィルム社より提供
- インキ
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- 1枚あたりインキ消費量:弊社実測値1ヶ月平均
- インキCO2係数:T&K TOKAより提供の数値を4色平均値として使用
- CTP版・インキ輸送(仕入時)
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- 燃費法:ディーゼル4t車、輸送距離33km
- 輸送CO2係数:経済産業省・国土交通省共同ガイドラインより算出(燃料使用量、単位発熱量、排出係数)
- DTP・CTP電力
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- DTP機器利用時間:弊社実測値1ヶ月平均(データチェック、面付等)
- CTP機器出力時間:弊社実測値1枚平均(マガジン、露光、現像)
- 消費電力:各機器定格電力
- 電気CO2係数:中部電力ミライズ提供(R1実績)
- 印刷機電力
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- 1版あたり前準備時間:弊社実測値1ヶ月平均
- 生産時間:総印刷枚数÷各機1分あたり生産枚数(弊社実測値1ヶ月平均)
- 各機印刷時平均電力・前準備時平均電力:リョービMHI社、ハイデルベルグ社提供
- 電気CO2係数:中部電力ミライズ提供(R1実績)
- 製本機電力
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- 断裁機・折機・中とじ機等1部あたり作業時間:各機弊社実測値1ヶ月平均
- 断裁機・折機等消費電力:ハイデルベルグ社提供
- 中とじ機消費電力:OSAKO社提供
- 電気CO2係数:中部電力ミライズ提供(R1実績)
- 納品輸送
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- 燃費法:ディーゼル2t車、輸送距離(岐阜→東京230kmと仮定)
- 輸送CO2係数:経済産業省・国土交通省共同ガイドラインより算出(燃料使用量、単位発熱量、排出係数)
- 算出範囲:工程「DTP」「CTP(刷版)」「印刷」「製本」「輸送」
- 算出除外項目:各工程の照明・空調などの間接電力、フォークリフト、商品使用・廃棄段階の排出量
その他、個別カーボンフットプリント報告書の作成、および印刷物の表示についてはサポートセンターまでお問い合わせください。
カーボンオフセット GREEN GRAPHIC PROJECT
富士フィルムが進めるグリーングラフィックプロジェクト(GREEN GRAPHIC PROJECT)は、現像液などの廃液を出さないCTP版を使うことで、開発途上国のCO2削減プロジェクトに資金援助し、排出CO2を相殺(オフセット)する取り組みです。
印刷便は、このプロジェクトに参画し、CO2排出削減に取り組んでいます。

RoHS2指令対応
印刷物のRoHS2(改正RoHS)指令対応証明書を発行いたします
特定有害物質の不使用

RoHS2(改正RoHS) 指令対応証明書イメージ
弊社では印刷工場で生産した印刷物のRoHS2(改正RoHS)指令対応証明書を発行できます。
EU諸国へ輸出される電気・電子部品等に添付される取扱説明書・マニュアル類や、ラベル、しおり、パンフレット類、梱包資材など、特定有害物質の含有有無を調査し報告書を作成いたします。
- 証明書は弊社独自の書式となります。貴社独自の書式がある場合は予めご相談ください。書式・記入内容によっては対応できない場合もあります。
- 発行をご希望の際は必ずご注文前にご相談ください。印刷物によっては発行できない場合もありますので予めご了承ください。
RoHS2(改正RoHS)指令とは
「特定有害物質使用制限指令(Directive on Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment) 」の略で、2003年に欧州連合 (EU) が発行、2006年7月1日に制定された規格です。2013年にはRoHS2に改正、制限物質の見直しを経て2019年から適用されました。
電気・電子製品等に関するEUの規制になります。そのためEUへ輸出を行う電気・電子製品等は、特定有害物質の10種の含有量を一定値範囲内にする必要があります。EUへ輸出を行う電気・電子等業界の企業様にとっては必須の対応となり、違反した場合は罰金・販売した製品の回収などの罰則もあります。
また、RoHS2(改正RoHS)指令はWEEE指令の一部と解釈される場合もあります。WEEE指令は廃電気・電子機器を予防(最終処分量を削減)するために、電気・電子機器等の再使用、構成部品などの再生、リサイクルを推進しています。
それに対してRoHS2(改正RoHS)指令は、以下の内容を目的として制定されています。
- WEEE指令による廃電気・電子機器等のリサイクルを容易にする
- 埋立て・焼却処分されるときに人体や自然環境に悪影響を及ぼす有害物質を、電気・電子製品に含有させない
RoHS2(改正RoHS) 指令の対象製品
対象製品は以下の11製品(全ての電気電子機器)に分けられています。
- 大型家庭用電気製品(冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど)
- 小型家庭用電気製品(電気掃除機、アイロン、トースターなど)
- ITおよび遠隔通信機器(パソコン、フリンター、複写機など)
- 民生用機器(ラジオ、テレビ、楽器など)
- 照明装置(家庭用以外の蛍光灯など)
- 電動工具(旋盤、フライス盤、ボール盤など)
- 玩具、レジャーおよびスポーツ機器(ビデオゲーム機、カーレーシングセットなど)
- 自動販売機類(飲用缶販売機、貨幣用自動ディスペンサーなど)
- 医療用機器
- 監視制御機器
- その他の電気・電子機器
RoHS2(改正RoHS) 指令の特定有害物質
次の10物質を含有する製品はEU諸国で販売できません。
- カドミウム、カドミウム化合物
- 六価クロム、六価クロム化合物
- 鉛、鉛化合物
- 水銀、水銀化合物
- ポリ臭化ビフェニール類(PBB類)
- ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDE類)
- フタル酸ビス (2-エチルヘキシル)(DEHP)
- フタル酸ブチルベンジル (BBP)
- フタル酸ジブチル (DBP)
- フタル酸ジイソブチル (DIBP)
上記は2019年7月現在の法制・規制等に基づき記載しています。法規制などの改定により予告なく変更されることがありますので予めご了承ください。
LED-UVインキ(VOC FREEインキ)
印刷便では省電力でVOC発生のないLED-UVインキを使って印刷しています。

植物油インキ

弊社は植物油インキマーク表示可能印刷会社として登録されています
環境対応型オフセット印刷インキとして知られているのは、大豆油インキ、ノンVOCインキ、UVインキ等があります。このうち大豆油インキは日本で1990年代半ばから普及し始め、現在ではオフセット印刷インキの7割以上を占めています。しかし昨今の地球温暖化に伴う異常気象等の影響で各地の穀物凶作の発生や、化石燃料の代替としてバイオ燃料の需要が拡大し、大豆をはじめとした穀物価格が大きく変動していることも事実です。
そのため食料である大豆を原料とする大豆油に限定して、環境対応型インキの原料とすることは望ましいとは言えません。一般的に非食用とされる他の植物油にも使用を拡大することが重要と考えています。
このような背景のもとに印刷インキ工業連合会では、大豆油インキを包含した植物油インキを制定しました。平成20年12月に植物油インキの定義・使用基準を定め、平成21年2月より植物油インキ製品へのマーク表示を開始しています。
植物油インキの定義
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植物油とは
再生産可能な大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、パーム油等植物由来の油、及びそれらを主体とした廃食用油等をリサイクルした再生油。
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植物油インキとは
インキ中に含有する植物油、または植物油を原料としたエステル※との合計が含有基準量以上のインキ。※植物油アルキッドは油長(植物油成分含有量)とする。
インキ中の植物油 含有基準量(重量%)
新聞オフ輪インキ | 30%以上 |
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ノンヒートオフ輪インキ | 30%以上 |
枚葉インキ | 20%以上(但し、金、銀、パール、白インキ:10%以上) |
ヒートセットオフ輪インキ | 7%以上 |
各種UVインキ | 7%以上 |
フレキソインキ | 植物由来のタンパク3%以上 |
よくあるご質問
- 植物油インキマークを印刷物に入れるにはどうしたらいいですか?
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弊社は植物油インキマークの表示可能印刷会社として印刷インキ工業連合会に登録されています(登録番号:0059)。そのため弊社で印刷するオフセット印刷に関しましては基準に適応しておりますので、版下データ内にマークを掲載してご入稿ください。一部特殊印刷加工などで適応しない場合があります。
植物油マークのデータについては、サポートセンターまでお問い合わせください。折り返しEPSデータを送付いたします。
- マークの最小使用サイズ:ヨコ幅15mm
- 基本カラー:C78/M25/Y95のグリーン
- 特色使用の場合:特色100(ベタ色)
- 場合によっては白抜きも可
- 「TM(Trade Mark)」マークは植物油インキマークの周辺(例:右下等)に小さく配置してください。
- 植物油インキマークとソイシールマークはどう違いますか?
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植物油インキマークは印刷インキ工業連合会の登録商標です。食用大豆を原料とした大豆インキだけを環境対応インキとするのは現在の資源状況に合わないため、非食用植物油の使用も含めた植物油インキの代替使用を積極的に推進しています。
対して大豆油インキのソイシール(登録済)は米国大豆協会の登録商標ですが2008年9月に更新中断の方針が出されました。
植物油インキと大豆油インキはどちらも植物由来のため、生分解性があり、VOC排出量が少なく、植物としてCO2を吸収し、環境に優しい原材料を使用しているという点で大きな違いはありません。また、油脂も植物由来のため一般的にはほとんど安全性に違いはありません。
- 植物油インキマークとソイシールマークは今後どうなりますか?
- 印刷インキ工業連合会がソイシールから植物油インキマークへの切替えを積極的に推奨しています。ただし植物油インキマークは印刷関連業界においての認知度が低いため、当面はソイシールとの併用で周知を図っていくということです。
大豆油インキ

環境にやさしい 大豆インキ
アメリカ大豆協会より他社に先駆け 「ソイシール」使用許可を受けました
弊社は、アメリカ大豆協会より大豆油インキを使用していることを認定する表示マーク「ソイシール」の正式使用認可を平成11年3月24日付けで取得しました。
環境保護・保全用紙の配慮が地球規模で求められる中、印刷用紙の再生紙利用、非木材紙の利用が大きな潮流となっていますがアメリカでは石油系有機溶剤の使用に対する厳しいVOC規制が実施されており、大気汚染を減らす地球環境にやさしい印刷インキとして「大豆油インキ」の使用が公的出版物や企業関連印刷物に普及しています。わが国でもここにきて環境保護や安全性の配慮から、再生紙と組み合わせて大豆油インキで印刷物を作成しようとするニーズが官公庁を主体に企業の中にも芽生えてきています。
弊社では、こうしたニーズにいち早く対応しようと自社内で印刷適性などの研究、印刷テストを重ね、従来のインキで作った印刷物に比較しても遜色のない印刷物を提供できると判断し、お得意先に対して環境配慮の観点から、再生紙、非木材紙の使用に組み合わせて大豆油インキの使用を呼びかけることにしました。
大豆インキの特徴
- 大気を汚染するVOC公害を減少させる
- 生分解しやすく人体への影響が少ない
- 脱墨性に優れ用紙が再生しやすい。

自然環境美化活動
さまざまな自然環境美化活動に 取り組んでいます
弊社では人々の暮らしや社会の発展のためにさまざまな自然環境美化活動に取り組んでいます。
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地域の清掃美化活動
工場周辺をはじめ、河川の清掃ボランティアへの参加など清掃美化活動を行っています。
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ビオトープの管理・保護によるホタルの飼育
工場敷地内にビオトープを造り管理・保護しています。6月になるとホタルが舞い飛び近隣住民の方に楽しんでもらっています。
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ポプラ林の植林育成
工場敷地内にポプラ林をつくり管理・保護しています。
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